12月23日 (土)  腰板

稲沢の現場は、二階の床を仕上げています。防音をかねて、24ミリの構造用合板上に、プラスターボードを敷き込んであります。床に物を落とした時の、乾いた金属音のようなものは、消えます・・。音の問題は、年々多くなってきています。遮音シートを敷いたり、吸音ボードを施工したこともありますが、さほど変わらないように思います。衝撃音を少なくすることが、一番いいのでは、ないでしょうか・・?まだまだ、この問題の研究や、思考錯誤は、続けていきます。・・・日本間に、杉の腰板を、張りました。茶室のような趣が、出てきました。腰板は、目透かし張りにしてあります。木の収縮を計算した昔からの方法です。日本間に、杉の香りが、ほんのりとして良い感じに仕上がってきました。下地に木工ボンドを付けて、仮釘で、止めてあります。仮釘を外して、釘穴にお湯をかけたら、ふさがってしまいます。最大限、杉材の年輪を生かした施工法です。今は、こんな仕事は、よそでは、見たことありません。もう、伊藤建築だけしかやらないことだと思います。手間暇を惜しんだら、こんな仕事は、できません・・。腰板も、白木用のワックスを塗って、バフで、磨きこんであります。木の良さを生かすも殺すも、大工の腕ですが、この場合は、大工のこだわりとセンスだと思っています。・・・博康