12月15日 (土)  棟梁

大工の親方のことを称して、棟梁と呼びます。しかし、職人として、一流でなければ、棟梁とは、呼ばれません。棟梁とは、屋根の加重をささえる中央に入る丸太の梁のことです。大黒柱と同じように、家の中では、とても尊重される部材です。昨夜、弊社の社長の大工の親方が、89歳で、お亡くなりになりました。私も、2年ほど、一緒に仕事を教えてもらいました。親方は、足が、生まれながらに、不自由でした・・しかし、頭が非常に良く、記憶力も抜群でした。腕も、確かなものを持ってみえて、妥協を許さず、手抜きは、絶対しない人でした。研究心も旺盛で、中日ドラゴンズと盆栽や花を愛する人でした。魚釣りも趣味で、釣堀に一緒に、行ったことを、思い出します。
 20年前、弊社が、喜面山松山寺建立した時、1月のくそ寒い中、屋根工事を一ヶ月しました。親方は、『いつか、自分が死んだ時、この工事にかかわったことを、閻魔様に報告できる・・職人は、後世に遺す仕事をしないといけない・・・』と喜んで、話されました。・・私にとっても、おじいさん親方ですし、
すばらしい棟梁でした。明日、告別式です・・。慎んで、ご冥福をお祈りします・・・有限会社伊藤建築ハウスプランニング 社員一同